55歳からのライフプラン
(まずはシミュレーション)
ライフプランとは人生設計のことですが、ここでのライフプランは金銭的な基盤を考えた上での人生設計のことを指します。
55歳からの終活を考える際、終活人とお金のページなどを参考に将来のお金の準備をすることと合わせて、準備するお金を有効に活用した自分に最適なライフプランとはどのようなものを考えることが大切です。
現在、ライフプランの試算ができるWebがいくつかあるので、これらを上手に使って自分なりのライフプランのイメージを考えることをお勧めします。
一般社団法人全国銀行協会
https://www.zenginkyo.or.jp/special/lps/
ゆうちょ銀行
https://www.jp-bank.japanpost.jp/moneyguide/lifeplan/
日本FP協会
https://www.jafp.or.jp/know/lifeplan/simulation/
スルガ銀行
https://bk.elpn.jp/surugabank/lifesimu/index_d.php
(専門家を見極める)
今後、AI技術が進化、さらにフィンテックと言われる金融とテクノロジーが融合したサービスが進化すれば、ライフプランシミュレーションが一層簡単にできる時代になると思います。
しかし、その一方で、FP等の専門家への相談をすることの重要性は高くなると思います。
例えば、AIが進化し人型ロボットがライフプラン相談を受ける専門家としてあなたの前に座り「あなたのライフプランはこれです」と提案するのと、人がライフプラン相談を受ける専門家としてあなたの前に座り「いろいろ考えたのですが、私としては、あなたのライフプランのこの部分はあなたのお考えにそぐわないかもしれませんが、専門家として、このようにお考えいただいた方がいいと思います」と情熱をもって提案することとの違いをイメージすると、その違いがわかると思います。
ただ、専門家も千差万別。しっかり見極めて自分にとって最良な相談先を見つけることが大切です。
どのような違いがあるかということを、事例で考えてみます。
ライフプラン作りでは、通常、1年単位でものごと考えて作成しますが、この時、ライフプランでは、ライフイベント毎に金銭的数値を記載します。この時期に車を買います、この時期に自宅を買います、または、売ります、この時期に〇〇しますなどです。
これらのライフイベントをどのように考えるかで、後々、金銭的な基盤を考えた上での人生設計において金銭的な差が生じることになります。
例えば、専門家Aに自分のライフプランについて相談したところ「この時期に車の買い替えが必要とのことですが、燃費節約のためにEV車はどうでしょう。電気で走り、しかも、自動車税の優遇もあります」と提案された。
一方、専門家Bは「この時期に車の買い替えが必要とのことですが、その時のご年齢は〇〇才ですね。その時、どの程度の利用頻度ですか?走行距離はどの程度ですか? 」と相談者の話を聞いた上で「その場合、走行距離も少なく、また、利用頻度も多くないようですので、燃費節約や自動車税の優遇のメリットを考えるよりも、まず、購入費の安さを一番に考えるべきです。中古自動車で充分ではないかと思います」と提案された。
前者の専門家Aは「車両購入費を200万円」、後者の専門家Bは「車両購入費を50万円」としてライフプランを作成、相談者にそれを提案したとします。
差額は150万円です。
150万円というと自営業の方の公的年金額の約2年分、会社員の方の1年分弱の公的年金額に相当します。
このように相談相手となる専門家の提案次第で金銭的な差が生じることががあるので、相談すべき相手をきちんと見極めることが重要です。
また、ライフプランを考える上では、自分の身内のできごとから自分のライフプランが大きく軌道修正が必要になってしまうことがあります。
例えば、父親は既に亡くなっていて母親が健在という場合、母親が経済的な事件や事故に巻き込まれてしまうと自分の身にその影響がふりかかってくることがあります。
あなたの相談相手の専門家が、あなただけの金銭的な基盤を考えた上での人生設計を提案してくれるだけでは充分とはいえません。
良いライフプランの専門家は、家族関係・友人関係などもヒアリングして、人間関係から生じるかもしれないリスクを充分に確認した上で相談者にアドバイスできる人ですので、自分との相性なども含めて、良い専門家を早い段階で見つけておくことが大切です。
(ライフプラン作りの手順)
55歳からの終活を考える人は、自分のライフプランをこの手順で考えるといいと思います。参考にしてください。
1.ライフシミュレーションをして大まかな自分のライフプランのイメージを理解する。全銀協Webなどを活用するなど
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2.エクセルなどを利用して自分のライフプランを作ってみる
日本FP協会の無料ツールを活用するなど
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3.信頼できる専門家を見つけて、自分のライフプランのアドバイスを受ける。その際、自分だけなく身近な人を含めた関係から生じるかもしれない内在リスクとその対策なども提案してくれる専門家であるかを見極めることが大切
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4.年1回はライフプランの見直しが必要かどうか専門家と一緒に検討する
(終活人は、終活とライフスタイルの研究するプライベートラボラトリー、研究テーマは、終活と認知症、終活と住まい 家族信託 相続 老後のライフプラン 終活とIoT です)